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第47回 青空博物館(その1)

本郷キャンパスを歩いていると、さまざまな「展示物」に行き当たります。

しかも屋外でです。

特に展示物の密度が濃いのは、

正門を入って左手に進むとすぐに現れる工学部1号館前の広場だと思われます。

毎年12月になると

黄色の巨大テントに姿を変える銀杏の木が目印となっている広場なのですが、

明治の頃のおかかえ外国人教師の銅像など目を惹くものがいろいろあります。

私はひそかにここを「青空博物館」と呼んでいます。


例えば、このようなガラスケースがさりげなくベンチの横に置かれています。

中に見えるのは「ペンシルロケット」。

現在の日本の宇宙開発の礎となった超小型ロケットです。

工学部前の広場ですので、

自分のところで開発したものを重点的に紹介しているという訳なのでしょう。

他には日本最初の人工衛星「おおすみ」が別のガラスケースの中で展示されています。

調べてみましたら、どうやらどちらも本物のようです。


博物館には常設展と企画展がありますが、

風変わりなところではこのような企画展示物が広場の一角に置かれていました。

説明によると制作に建築学科が関わったオブジェとか。

発明品というよりは芸術品なのですが、

決して肩肘を張った感じではなく、

自由に作品の中に入ることもできます(実際、中で子供たちが楽しそうに遊んでいました)。

この写真を撮ったのは2013年12月のこと。

季節ものの展示でしょうからもう撤去されてしまっていると思いますが、

もしかしたらまた新たな「何か」が広場を彩っているかもしれません。

科学から芸術まで、多彩なラインアップでちょっとした驚きを与えてくれる広場です。

さて、工学部1号館前の広場から南に200メートルほど進んだところにも

「季節もの」の青空博物館があります。

それは東大最大の図書館である総合図書館(第24回参照)前の広場。

図書館は現在改装工事中なのですが、

それに伴い図書館前広場が掘り起こされていて、

過去の建築物の遺構を上から眺めることができるのです。

気分としては考古学資料館といったところ。

運がよければ発掘調査の様子も見学することができます。

 

この総合図書館前広場については機会を改め、

次回詳しくレポートしたいと思います。